SICA(シカ)社はジェンセンのギター用スピーカーをライセンス生産しており、Hifi用スピーカーも自社開発しています
Z000960は口径3.5インチのウーファーですが12kHzまで高域が伸びており、フルレンジユニットとして使用しても遜色はありません。
むしろAES定格入力45Wという高耐入力および88.5dBの高能率が生み出すリニアリティの良さが大変魅力的なユニットです。
foは107Hzですがコンパクト・バックロードホーン『A5』に取り付けることで低域端の伸びが期待できます。
表1 T/Sパラメータ
Z000960のT/Sパラメータ
左表1はSICA社が発表しているZ000960のT/Sパラメータです。
これらの数値から計算したバックキャビティ容積は約0.3リットルです。ユニット背面の磁石等の
容積を差し引いても、オリジナルの『A5』より0.26リットル小さくする必要があります。
それは概略11.5cm×8cm×3cmの詰め物の容積に相当しますので、詰め物として、
5.5cm幅×厚さ1.5cmのホワイトパインの板材を8cmの長さに切り、これを4枚使って
バックキャビティに詰めることにしました。

 [1] 5.5cm×8cm×1.5cmの板材(4枚/片側)を用意  [2] 両面テープを裏に貼り詰めます  [3] 3枚目を入れたところ
   バックキャビティ調節用板材           調節用板材を2枚入れた状態          3枚目を入れたところ

[4] Z000960ユニットを取付ける    [5] 完成
   Z000960ユニット取付       Z000960取付完成
図1 周波数特性
Z000960 周波数特性

図2 バックキャビティ容積の違い
バックキャビティ容積の違い


図3 インピーダンス特性
Z000960のインピーダンス特性
左図1を見ると、概ね500Hz以下はバックロードホーンで周波数特性が決まるので、
Z000960でもAlpair5v2SSに近い低域周波数特性となっています。
音圧レベルは下がりますが30Hz辺りからレスポンスが立ち上がっています。

左図2ではバックキャビティ容積(結合容積)の違いを示しています。
赤い線は何も詰め物をしない(=『A5』オリジナルのまま)場合で、ホーンとの結合状態が
最適で無いため低域の音圧レベルが低くなっています。
しかし面白いことに中高域にわたっても詰め物をした方が音圧レベルが若干上がって
います。これはバックキャビティ容積が小さくなると振動板の背圧が高くなるため、
空気を押す力が強くなっているからです。
ではバックキャビティ容積をさらに小さくするとどうなるか? 答えは、中高域の
音圧レベルが低下する、です。バックキャビティ容積には最適値があります。
インフラアコースティックスではユニット毎に最適値を計算しています。

左図3はバックキャビティ容積が最適な場合のインピーダンス特性です。
ユニットのfo付近のインピーダンスのピークの高さが揃っています。

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 突板貼りの例ブルー塗装した例 無垢オーク製バッフル板を取り付け
これが標準です リアビュー ラックに収まる設置方法
■ こんな楽しみ方が
 上掲の写真は、上左から突板貼り、ブルー塗装、無垢オークバッフル
 下左から標準と標準のリアビュー、ラックに収めるように横置き2台設置(横幅45cm高さ13.3cm)、と色々な姿に変えて楽しむことが出来ます。
 コンパクトですから手間もそれほど掛かりません。
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